PIE

 有明の東京ビッグサイトで開催しているフォト・イメージング・エキスポ(PIE)に行ってきた。今年で2回目。モーターショーとは違い、各メーカーのブースなどでゲスト(開発者やプロカメラマン)のトークをじゃんじゃんやってる。入場料1,000円以外は基本的に無料。
 一通り回った後、たまたまニコンのブースで写真家・阿部秀之氏の『FXの進化・DXの充実 さらに広がるカメラの魅力』が始まった。D3xのFXフォーマットに始まりD700、DXフォーマットのD300D90D60。 説明を聞いているとD3xは完全にプロ仕様で、それを活かす為にはそれなりのレンズが必要で・・・。完全なシステムを組まなければ意味が無いカメラみたい。そういう意味でプロ仕様なんだな。 で、FXとDXが全くの別物と言う説明や、D90の動画の使い方も聞いた。D90の動画の説明は新鮮だったな。写真派の人の動画撮影ってエライ下手なんだけど、だんだんうまくなっていくのが面白かった。 で、あっという間に(立ちっぱなし)50分が過ぎた。 話が上手な人だ。
 で続けてCANONのEOS5D Mark2の少しオサレなトークを聞いてたところ、後ろのEPSONで大きい声で話してる人がいた。振り向いたらさっきの阿部氏。 面白そうなので移動。 今度は色や階調、モニタのキャリブレーション等々について。なんでもかんでもパキッとしてビビッドにすればいいってもんじゃない。それがいいなんてのは「写真子ども」だと。 せっかく撮ったものをデータで溜め込んでプリントしないのはダメとも。・・・耳が痛いデス。紙にプリント出力したものが結果で、それが全て。結局1時間ほど立ちっぱなしで聞いた。光学メーカーじゃないせいか、さっきのニコンより熱く語ってた。
 撮るだけ撮って、シャープで鮮やかな画像が欲しくて、でもデータのまま埋もれていく・・・。写真を撮ることをちょっと考えさせられた。 で、プロや上手な人ほど、ハイスペックやプロモデルにこだわらずに、身丈にあった機材でたくさん好きな写真撮るって言う。 楽器の先生も同じこと言うんだよな。 下手ほど小難しい理論と機材自慢する傾向あるなぁ。
 いつまでも道具のせいにしちゃダメだよな。うん。 こうしたいっていうイメージがあって、そのイメージの実現の為の努力と技術と機材(とお金)なわけだし。 たまにこういった講演を聞くと新鮮。 この2つの講演で(つか1つでも)、十分元が取れた。すごいためになった。 心なしか、去年よりお試しの実機の数が減ってる気がした。